医療行動経済学

■医療行動経済学とは?

多くの医療従事者が、日常診療において、治療の目的やその効果、副作用などについて何度説明しても「決められない」患者や、終末期にハイリスクで効果が不確かな治療法に挑戦したいという患者の対応に苦慮し、その結果、患者と医療従事者とのコミュニケーションの「すれ違い」が生じています。「すれ違い」の背景には、医療従事者と患者の双方が合理的な存在であり、正しい情報があれば正しい意思決定が可能であるという意思決定の合理性を前提とした制度設計があると考えられます。しかし、実際には、医療従事者、患者の双方ともに、さまざまバイアスの影響を受けています。

そこで、行動経済学の考え方を参考にすることで、合理性を前提とせず、バイアスの存在を考慮して、それを補正するようなコミュニケーションの仕組みを構築することが可能であると考えています。「医療行動経済学」は、このような医療現場の意思決定や行動変容に関する問題を行動経済学を方法論として、メカニズムを明らかとし、その解決策を学際融合的に考えていく学問分野として今後の発展が期待されます。

■患者と医療者のすれ違い

「なぜ患者と医療者はすれ違うのか」? のメカニズムを、行動経済学を用いて解説しています。 医療に関する様々な分野で行っている講演のダイジェスト版です。

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■医療行動経済学のアーカイブ

■関連プロジェクト・研究会など